第16回ブログ:AIと既存業務システムの連携設計―現場にフィットする統合戦略
🔗 “分断されたAI”から脱却する
AIが単独で使われる状態では、「一部の人しか使わない」「業務と切り離される」といった問題が起きがちです。既存の業務システムと連携させてこそ、AIは“実働”の仲間になります。
🧩 よくある連携先と統合パターン
- ファイルサーバ連携:Nextcloud, Google Drive 等 → 自動要約・文書分類
- チャット基盤連携:Slack, Zulip 等 → 自然言語から操作や問い合わせ
- 業務DB連携:Sales, 案件, 顧客データ → AIからレポート出力・傾向分析
- 社内ポータル連携:各種マニュアル・FAQをRAG対象に
🛠 ビットオン社のアプローチ
以下のような設計思想で連携を進めています:
- APIファースト:全サービスをREST/API経由でつなぐ
- SSOで統一認証:Keycloakを軸に各システムを連携
- イベント駆動:ファイル追加や更新をAIがトリガー
- ログ基盤:統一的にAIの応答・操作を記録
「AIを使うために別の画面を開く」のではなく、「使っているツールにAIがいる」状態が理想です。
📌 実装構成例(社内用インテグレーション)
- Python FastAPI + LangChain でAI機能API化
- Nextcloud + Webhook連携でファイル操作イベント検知
- Zulip BotでAI操作インターフェース提供
- PostgreSQL + Redashでログ/レポート化
次回は、これら連携を支える「AI開発の技術基盤(開発・検証・運用環境)」を紹介します。