第35回ブログ:AIツール活用の羅針盤 ― 現在の選択と将来展望
🌱 1. 要件分析・設計フェーズ
ChatGPT / GPT-4 は要件文書の要約・ユースケース抽出に、Claude 4 Sonnet / Opus は 10 万トークン超の議事録や要求仕様を解析して影響範囲を提示するなど、“発散→収束” の二段運用が鉄板。
- GPT-4 で「機能一覧の重複有無」「QCD への影響」を洗い出す
- Claude に長文議事録を投入し「議論の決定事項/未決事項」を抽出
⚡ 2. プロトタイピング・顧客提案
- Bolt.new:チャット数行で Next.js + Supabase 構成の SPA を即デプロイ
- Lovable:手書きラフ → 高精度 Figma ファイルを生成(1 プロジェクト無料)
- Replit Ghostwriter:ブラウザ IDE 内で UI と API を同時作成しライブ共有
非エンジニアでも「3 分 Demo」を提示できる時代──提案スピードは競争力そのもの。
🛠 3. 実装・コーディング
用途 | 主力ツール | メモ |
日常補完 | GitHub Copilot | VS Code / JetBrains 双方で安定。月額 ¥1,980 |
AI-First IDE | Cursor Pro | リポ全体を解析し最大ブロック編集。プライバシーモード有 |
大規模リファクタ | Claude Code / Gemini CLI | CLI で “diff → 修正 → テスト” を自動反復 |
🧪 4. テスト・レビュー
Copilot Chat と Gemini CLI がユニットテストを生成/バグ原因を説明。PR では Copilot PR Review が差分要約と潜在バグをコメント。
🚀 5. リリース・デプロイ
Gemini CLI に「本番へデプロイしてロールバック手順も生成」と指示すると、GitHub Actions YAML・Dockerfile・Kubernetes マニフェストを自動作成し、kubectl rollout status
まで実行。
🔧 6. 運用・保守
- 長大ログ → Claude で「異常時系列クラスタ」を抽出
- Datadog AI の AIOps と Runbook Automation で初動対応を自動化
- 月次レポートを GPT-4 に要約させ経営層へ共有
💰 7. コスト最適化の実践ポイント
- 無料枠を最大活用:Gemini CLI 個人無料、Copilot 30 日トライアル
- 全員一括購入:Cursor Team $40/user は SAML/OIDC 込みで割安
- 利用ポリシー:API 型 AI は「月上限 ○ドル」など社内ルールを設定
これにより1 人あたり月 2 万円以内で “AI ペアプログラマ” を持てます。
📚 8. チーム内ナレッジ共有術
ツール多様化に伴い、“誰がどの AI をどう使ったか” をドキュメント化。
成功プロンプト/失敗プロンプトを Confluence や Notion に貼り、Slack で #ai-tips チャンネルを運用。
🔮 9. 将来展望:選択肢拡大と賢い付き合い方
- GPT-5/Gemini v3 など超高性能モデル登場。ただし費用高騰のため スポット利用 が現実的
- VS Code・Edge DevTools 等に AI がネイティブ統合。IDE を変えず AI 機能を使える時代へ
- ハイブリッド戦略が主流:汎用=Copilot、機密=社内 Llama、難題=Claude という住み分け
AI はツールではなくチームメンバー。
役割とコストを見極め、最適な “雇用形態” で迎え入れましょう。